とおくの まちが、
また、ドラゴンのひに やかれてしまったことを、
エアは、はいたつされた しんぶんで しりました。
ここは、うみぞいの ちいさな まち。
こころが いたみます。
どうして、ドラゴンは こんなに ひどいことを、
するのだろう。
エアのほほを、なみだが つたうのでした。
つぎのひ。
エアは、まちかどに たっていました。
とおくのまちのひとへ、
なにか おくりものを しようと
かんがえたのです。
けれど、エア ひとりで できることは
かぎられています。
そこで、まちのひとたちに、
きょうりょくを たのむことに したのでした。
たくさんの ひとたちが、
まちの おおどおりを あるいていきます。
しかし、エアのことばに
みみを かたむけてくれるひとは
だれひとり いませんでした。
そんなこと、わたしたちには かんけいない。
このまちが、ドラゴンに おそわれるわけないよ。
だれもが、じぶんのことだけしか かんがえていません。
そして、この へいわは えいえんのものだと
おもっているのです。
エアは、だんだん かなしくなってきました。
ひとの つめたさ。
ききかんの なさ。
そして、
じぶんの むりょくさに。
オレンジいろに そまる そらが、
エアの せなかを やさしく つつみこむのでした。
そのひのよる。
それは、おこりました。
にげまどう、まちの ひとたち。
つぎつぎに、やかれていく まちなみ。
ドラゴンが やってきたのです。
だれひとり、ドラゴンがくるなんて
おもってもいません。
どこへ にげたらいいのかも わからずに、
たくさんの ひとが パニックに なっています。
まちを やきはらった ドラゴン。
こんどは、にんげんを にらみつけます。
ひとりの おとこのこが、
つまずいて ころびました。
ドラゴンの あしもと。
ははおやの さけびごえと、
ドラゴンの うなりごえが ひびきます。
ゆっくりと、ふりおろされる、
ドラゴンの おおきな あし。
じめんが おおきく ゆれました。
あしを あげた ドラゴン。
しかし、そこには おとこのこの すがたはありません。
エアが、かんいっぱつ おとこのこを すくいだしたのです。
ドラゴンの するどい まなざしが、
エアを にらみつけます。
その くちから ふきだす ほのお。
もう、たすからない!
そう、おもったときでした。
きゅうに、あたりが ひかりに つつまれたかと おもうと、
ドラゴンが くるしそうに あばれだします。
ひかり。
まばゆい ひかりが、ドラゴンを つつみこみました。
うなりごえを あげて、にげだす ドラゴン。
まちは すくわれました。
なにが おこったのか。
エアにも わかりませんでした。
ひかりが よぞらへと もどっていきます。
......。
エアのみみもとに こえが きこえました。
それは、ほしの こえ。
とおくのまちで いのちを おとした ひとたちが、
ほしになったのです。
「ドラゴンは いつくるか わからないんだから」
まちに しずけさが もどりました。
まちの ひとたちも、
エアの ことばに なにかを かんじたようです。
こんど ドラゴンが やってくるのは、
あなたの まちかもしれません。
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